All archives    Admin

09月≪ 2017年10月 ≫11月

12345678910111213141516171819202122232425262728293031

2015'06.20 (Sat)

山月記

昨日は高校の2学年の担当の先生とPTA役員との飲み会がありました。

メッチャ盛り上がり、7時に始まって終わったのが10時過ぎ!

そんな中、現国を教えている年配の先生が8時前に遅れてやって来たんです。

「1学期の中間で赤点だった生徒たちを集め、期末に向け補講をしたんですが、
 【山月記】の漢字が読めないから、内容が頭に入る以前の問題なんですわ」

とのこと。

でも、今の高2の教科書にも、中島敦さんの【山月記】が掲載されているんですね!
私が高2の時も、現国の授業でやりましたよ。
なので、このブログを読んでくださっている方も、たぶん習ったことがあるのでは?!

私が高2の時、そう30年前のことですが、
この小説を読んでの感想を書けということで、私は、こう書いたのを記憶しています。

「妻子をほったらかして趣味に耽る自己中野郎は、虎になって当然だ! 」

で、私のこの感想を聞いたクラスメイト(女性)が、

「女って哀しいよね、男は稼いでナンボって、心の何処かで期待してるもん」

って、言ったのも、よ~く覚えています。

はい、30年後、まさか趣味(寿司屋)に没頭する稼げない男と一緒になり、
子どもを育てるのに、ヒーヒー喘ぐ状況に自分が陥っているとは!

なんたる皮肉じゃ!!!

と、思わないわけではないのですが、まぁ、そこは置いといて(オイ!)、
今の自分が【山月記】を読み返してみると、
当時は全く理解できなかった小説の奥深さに、心が揺さぶられました。


でも、未来があり希望がある、そんな若い人たちは、
この小説がストンって心に響かなくても、それでいいんです!!!

それが若さであり、チャレンジャーというものですから。

逆に、子どもが高校生になり、
子どもとの会話で【山月記】を思い出した時、
じゃぁ、もう1度、読んでみようか!って、親となった自分が手にとって初めて、
著者が言いたかったことは、こういうことだったのかと、
自分の半生を振り返るためのものなのでしょう。

はい、今、読んだら、虎になってしまった主人公と自分が重なる部分が多く、

「若い時に、こうしておけばよかったのに……」

って、反省するんですよねぇ~~~。

教科書の中で、問題として出されているのですが、

『【臆病な自尊心と、尊大な羞恥心】とは、どのようなものか?』

って、今になったら、まさに私の青春時代も、その通りだったなって思います。

自分は何か人と違う才能があるのではないかと密かにプライドを温めながらも、
でも、何か行動を起こし、才能のなさが分かるのが怖いし恥ずかしいため、
結局、何もしないまま、ただただ時間だけが過ぎてしまいました。


それでも、私は小説の主人公のように虎に変身しなかったのは、
どこかで諦めたというか、
【こんなもんだ!】って、理想と現実の狭間で折り合いをつけたのでしょう。

はい、45歳になった私の感想は、こういうものですが、
今の高校生の授業風景を、最後に付け加えておきましょう。

昨日の現国の【山月記】の授業において、
教科書に掲載されていた問題を、そのまま先生が使ったんですって!

『【おれの毛皮のぬれたのは、夜露のためばかりではない。】とは、どういう意味か?.』

という問いがあり、
これは小説の終盤で、虎となった主人公が己を嘆いて言ったものなので、
皆さん、常識的に考えて答えは分かりますよね?

でも、ユースケのクラスの漫画家志望の男の子は、
トンチンカンな答えを連発したんです。

毛皮が濡れたのは……

川に飛び込んだ! 兎を食べて血で汚れた! 嵐に遭遇した!

でね、あまりにも斜め上を行く解答が降り注いできたため、
ベテランの爺ちゃん先生は、ヒントを与えるために歌い始めたんですって。

「アタック~、アタック~、ナンバー1!」

って、アニメの【アタックNo.1】なんですが……古過ぎって思うでしょ?!

でも、オタクが集まる芸術科では、なんとか通じちゃんですよ。

「先生、分かりました!」

って、男子生徒が導き出した答えは、

「アタックNo1.はスポ根アニメだから、濡れていたのは汗が出たからです!」

もうその瞬間、先生を含めクラス全員で、心の中でツッコミを入れたそうです。

「女の子が流すのは、汗よりもだろ!!!」
スポンサーサイト
18:29  |  life  |  TB(0)  |  CM(6)  |  EDIT  |  Top↑

Comment

こんばんは

「当時は全く理解できなかった小説の奥深さに、心が揺さぶられました。」

あ~ そうかもしれないなぁ~
高校を卒業して35年も経つのだから
今 読み返すと きっと新しい感動がいっぱいあるかも^^
こっぺ | 2015年06月20日(土) 21:15 | URL | コメント編集

おはようございます。
とても興味深い記事を読ませていただきました。
やはり、そうですかね、
「男は稼いでナンボって」
はい、サボっていないで一生懸命働きます(^^ゞ
BB | 2015年06月21日(日) 07:41 | URL | コメント編集

比喩

最近の方達の比喩に関するアンテナの感度。
随分、緩やかな感じがいたします。
これでは、暗喩などには想いもゆかないコトでしょう。

しかし、ソレ、、必ずしもイケナイ事ばかりではありません。
自分の気持ちをごまかさないで、素直に表現できる。
勿論、広い教養を持っていたら尚、素晴らしいのですが、、

それより、ちよこさんの、、読み返して、、思い当たる、、が、素晴らしいコトだと感心いたしました(拍手であります)
dowさん | 2015年06月21日(日) 10:24 | URL | コメント編集

こっぺさん

> 「当時は全く理解できなかった小説の奥深さに、心が揺さぶられました。」
>
> あ~ そうかもしれないなぁ~
> 高校を卒業して35年も経つのだから
> 今 読み返すと きっと新しい感動がいっぱいあるかも^^

はい、今の高校生の現国の教科書ですが、
私の時代にも読んだことがある文章も載っていますし、
(山月記や夏目漱石の「こころ」とか)
最新のネット社会に関することとかも書かれてあり、
パラパラッと目を通してみても、スゴク新鮮でした。

基本、教科書なので、難しい文章から分かりやすい文章まで、色とりどりですし、
短いものが、いっぱい詰まってますんで、
おヒマなら、手に取って見てもいいかと思います。
大きな書店では売ってるので、立ち読みするだけで面白いですよ。

こっぺさんも、高校生だった頃とは違う感想を持つんじゃないでしょうか?!
ちよこ | 2015年06月21日(日) 20:12 | URL | コメント編集

BBさん

> とても興味深い記事を読ませていただきました。
> やはり、そうですかね、
> 「男は稼いでナンボって」
> はい、サボっていないで一生懸命働きます(^^ゞ

いやいや、これはですねぇ、恥ずかしながら私は県のトップ校に通っていたため、
自力でバンバン稼げる女性たちが、周囲にはゴロゴロ転がっていたんです。

なので、ちょうど男女雇用均等法が作られる風潮もありましたし、
女性だって、男性に頼らなくても自分で働いて生活できるのに、
それでも、あえて、妻子の所に戻らず虎になった男を見て、

「男だったら稼げよ!」

って言った私に、自立心がないって、彼女は嫌味を言ったんですよ。

まぁ、アレから30年たちましたが、
自力でバシバシ稼ぐ女性たちは、独身の方が多いですし、
また、当時はバブル真っ盛りだったので、いい大学に行き、いい会社に入り、
いい男をゲットした女性は、パートで働く必要もなく専業主婦していますし、
ようは、価値観なんだなって、高校の同窓会に行くと考えさせられます。

だから、男は稼がなくても、稼いでくれる女性をサポートしていただけるなら、
稼ぐ女性は喜んで、パートナーとして一緒になってくれるんですけどねぇ。
ちよこ | 2015年06月21日(日) 20:21 | URL | コメント編集

dowさん

> 最近の方達の比喩に関するアンテナの感度。
> 随分、緩やかな感じがいたします。
> これでは、暗喩などには想いもゆかないコトでしょう。
>
> しかし、ソレ、、必ずしもイケナイ事ばかりではありません。
> 自分の気持ちをごまかさないで、素直に表現できる。
> 勿論、広い教養を持っていたら尚、素晴らしいのですが、、

なんかですね、私の感覚だと、最近の若い人は2極化が激しいんです。
比喩なんかに鈍感な人は、まったく気づかず、まぁ、KYって言われる人たちですよね。
そして、メチャクチャ敏感な人は、もう、ちょっとしたことで顔色を伺います。

どちらも、長所短所があるのですが、ほんとはバランスがとれれば、
一番、いいんでしょうけどね……。

それには、広い教養があると、助かりますよね!!!


> それより、ちよこさんの、、読み返して、、思い当たる、、が、素晴らしいコトだと感心いたしました(拍手であります)

でも、高校生の現国の教科書は面白いですよ!
長い文章は一部しか抜粋されていませんが、
古典的な小説から、現代の最先端の説明文まで、それに詩もあれば、エッセイもあるという、
文章の種類も豊富ですしね。

もしお時間があれば、イマドキの高校生の現国の教科書、
大きな書店に行けば立ち読みできると思いますんで、パラパラめくってみてください!

刺激が多いですよ!!!
ちよこ | 2015年06月21日(日) 20:43 | URL | コメント編集

コメントを投稿する


 管理者だけに表示  (非公開コメント投稿可能)

▲PageTop

Trackback

この記事のトラックバックURL

→http://chyococo.blog42.fc2.com/tb.php/2108-2eb9f932
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事へのトラックバック

▲PageTop

 | BLOGTOP |