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2016'07.07 (Thu)

誰でもピカソじゃない!

201607042.jpg

今もやっているのか分からないのですが、
地元の大手の文房具屋さんのイベントで、
自作の絵はがきを、1か月間だけ販売してくれるというのがあったんです。

写真でもイラストでもかまわないそうですが、
応募者全員のを売るわけにはいかないため、審査通過者のみということでした。

そのイベントで、私の友人が選ばれ、写真の絵はがきを売ることになり、
何回か、買いに行ったことがあります。

彼女に聞いたところでは、
1か月間に売れた金額の3割を店が徴収し、7割が彼女の手元に入るのですが、
いい材質の紙を使い、出来るだけ綺麗な印刷の絵はがきを作ろうと思うため、
ほとんど利益は出ないとのこと。

それでも、カメラ好きの主婦の作品を、
大手の店の一角で、プロの絵はがきと一緒に販売してくれるというのは、
すごく名誉あることだなって、私も彼女を応援していました。

そうしたら、ある年、彼女の大学生の娘さんの描いたイラストの絵はがきも、
審査に通過したとのことで、母と娘揃って、販売してくれることになったんです。

でね、娘さんの絵はがきを、店で手に取った時、
正直なところ、物凄~いジェラシーを私は感じたんですね。


写真は、一眼レフの10万円以上するカメラで、レンズはコレコレで……
というのを聞いていたので、素人の私には遠い世界だって思い、
単純に彼女の才能を称賛する気持ちしか湧いてきませんでした。

でも、娘さんのイラストは……

私でも、描けるんじゃない?!

っていう感じの、幾何学模様を組み合わせた丁寧なイラストだったんです。

その娘さんは、趣味でしか絵はやったことがなく、
美術に関する専門の知識は一切ありません。

たぶん、美大に通っているとかなら、私も納得したのでしょうが、
家で、1時間ほど寝転がって描いたものがO.K.なら、

誰でもピカソじゃん!

と、その時の私は、嫉妬のあまり、娘さんの絵はがきは買わなかったのでした。
(女の懐は狭いのだ!)

しかし、あの頃から7年以上経過し、
今の私は、美大受験生の母親という立場です。

で、毎日、毎日、週6日、高校の授業を終えてから急いで画塾に行き、
3時間、みっちり美大受験の対策をしているユースケを眺めていて、

誰でもピカソじゃないんだ!

と、ようやく、分かったのでした。

つまり、専門の知識を学び、基礎があるのとないのとでは、
物の見方に雲泥の差があるのだというのが、分かった
んですね。

簡単に言うと、エンブレム問題がありましたけど、
子どもの無邪気なイラストではなく、
プロのデザイナーの作品じゃないと、絶対にダメだっていう理由が、
確かに、そこにはあるんです。

【偶然に描けた1枚の印象的な絵】というのと、
【緻密に計算され尽くし、アレンジも可能なセンスのいい絵】というのは、
根底からレベルが違うんですよ。


そういう作品を世に送り出すために、その人が費やした時間とお金を考えると、
同じ1枚の紙に描かれたものでも、絵の秘めた力の差は歴然とあるのでした。

はい、なんか説教臭く語ってきましたが、
ココで、今回、画像をUPしたユースケの画塾での作品について解説しますね。

これは、美大を受験するための訓練でして、
絵を描く過程でユースケが渡されたのは、立方体の木と鏡が1枚です。
そして、出された課題は、

「全面が鏡で出来た立方体を、両手で持っている絵を描く」

というもので、
真上の面は天井の蛍光灯が映り、側面は自分の手が映り、
さらに、質感と陰影も、頭の中でイメージを作り、
実際にそこにはないものを描かないといけないんです。

絵を描いているんですから、両手で持つことは不可能ですし、
鏡は1枚なので、どう映り込むかを暗記して描かなくてはなりません。

これぐらいは完璧にこなせないと、トップレベルの美大は受からないそうで……

私なんか、ユースケの説明を聞いて、気が遠くなりましたよ。

私じゃ、一生かかっても無理!

でも、実際の受験では、聞いたところによると、

「あなたが手でスプーンを持った絵を描きなさい」

という1行の課題と紙だけが渡されるそうで、
単にスプーンを持ってますというのでは、点数が低くなるため、
合格するには、スプーンに自分の婉曲した顔が映り込んでいる……
ぐらいのことは、こなさなきゃならないんですってさ!

もちろん、こういうのは画塾で訓練しておかないと、
いきなり想像して描けるもんじゃないですよね!

はい、ユースケのこの作品も、まだまだお子ちゃまレベルで、
これから本番に向けて、レベルを上げていかねばならないそうですが、
下積みを重ねた人と、そうじゃない人の作品は違う。

この事実は、よ~く分かりました!!!

あと、ピカソも、いきなり抽象画じゃないですもんね。
昔、昔、25年ほど前に、京都でピカソ展を見た時、
私は彼の抽象画よりも、若き日に練習していたデッサンのほうに目を奪われました!

何枚も、何枚も描かれた女性のデッサンは、
それがまた、すごく上手いんですよ!!!

こういう基礎があり~の、変遷があり~のでの、ゲルニカなんだって、
やっぱ、ピカソは天才だし、誰でもなれるもんじゃないのでしたとさ。
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Comment

嗚呼!

子供のころ、バイク屋のオヤジがドライバー使って、部品取り外したウシロ姿見て、、その手際の良さ!!

家に帰って、、自転車のネジ、、マイナスドライバーで、、無理やり外そうと、、ネジ山を見事に削り落として、、

たかがドライバーで、、ネジ外すだけで、、そこには、私のは解らない知識や経験がアルモノなのだと、、

(お陰で、、私の ” 自転車 ” は哀れな姿で、、暫くして、、気付いたオヤジに、、、、ゴツンとイッパツいただいたのでした)

ゴッホどころではありません、、バイクやのオヤジにもなれませんでした。
ウーさん | 2016年07月08日(金) 09:34 | URL | コメント編集

ウーさん

> ゴッホどころではありません、、バイクやのオヤジにもなれませんでした。

いやいや、もし、ウーさんが本気で職人になる気持ちがあったら、
お父様から1発を喰らった後に、
「今度こそは!」と意気込んで、2発目も喰らうことになっていたでしょう。

けど、趣味と仕事は違いますし、
本当に好きなことは趣味として、素人の領域にいるほうが楽しいかと思いますよ。

うちの近所の個人経営のバイク屋さんも、跡取りがおらず、廃業していく方ばかりです。
経営的に美味しかったら、誰かが継いでくれるんでしょうけどね。

それを考えると、バイク屋のオヤジにならなくて、大正解です!!!


ウーさん、コメント、ありがとうございました☆
ちよこ | 2016年07月08日(金) 18:57 | URL | コメント編集

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