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2016'07.30 (Sat)

相互扶助

今週はユースケの進路のことで、ドタバタ過ごしていたのですが、
世の中では、とても陰惨な事件が起きていました。

この事件に関しては、私は福祉系の大学を出たこともあり、
本当に、いろいろ考えさせられました。

まず私自身が大学生の時、
県が運営する、重度の知的障がい者の居住施設で、
2か月、寮母としてバイトをしていた経験
があり、
あれから20年以上は経過していますが、
内部の様子が手に取るように分かったからです。

当時、私も、様々な矛盾と向き合わざるをえませんでした。

県の施設ということもあり、県の正式な職員の人は、
仕事はハードですが、重度担当者の給料は20%増しでしたし、
有給は使え、研修に行き、職場としては優遇されていました。

それに引き替え私のようなバイトは、安い時給で扱き使われ……
県の職員と、ほぼ同じ仕事内容で、書類の記入までさせられていました。
おまけに、夜勤もしてくれと言われ……
バイトの学生の私が夜勤を1人で20人見るというのは出来ないと、断りました。

まぁ、そういう歪なスタッフ間の待遇の格差もありましたが、
本当に仕事は大変なんです。

重度の方の日常を支えるには、家族だけでは無理です。
なので、施設に入所するというのは、自然な流れだと思いますし、
スタッフが分担して、朝食、昼食、夕食、お風呂、などをこなしていくことになるのですが、

仕事にやりがいを感じるか?

と、聞かれると、正直、

ウ~~~ン

って、素直に肯定できないのでした。

人間の本能の部分を剥き出しでぶつけられることも多々あり、
私自身、入居者に髪の毛を引っ張られ施設内を引きずられたことも何度かあります。
それを恐怖と感じていては仕事にならないので、
こういう一面もあると納得し、自分を奮い立たせ、当時はバイトをしていました。

もちろん、意思の疎通が何となくできる方は、学生の私を応援してくださり、
それは、励みにはなったんですけどね!

で、当時の私が思ったことは、
県の職員は高給取りですし、移動もあります。
なので、『これが仕事として延々と続く』という感覚はないですし、
『お金のため』と、割り切ることもできるでしょう。

でも、20年後の今、どんな方がスタッフとして働いているのか?!

それを思うと、気持ちが暗くなってきます。

介護の現場と同じく、より廉価な人材が求められているのでしょうし。

ただ、自分が学生時代に働いていて考えたことは、
これは、『相互扶助』だということです。

学生の私は、将来、自分が結婚して出産した時、
先天性の障がいを、子どもが持っているかもしれないと考えたら、
特に、こういう現場を見つめていると、出産が怖くなるんです。

でも、親が悪いわけでもなく、生まれてくる子が悪いわけでもなく、
確率と言ったら変ですが、誰にでも起こりうることなんですよね。

そして、もし、障がいのある子を授かったり、
また、事故や病気で後天的に障がいと共存することに子どもがなった場合、

助けてくれる施設があり、そこで、子どもを大切にしてもらえるから、大丈夫!

という安心感があってこそ、
私も子どもを産みたいなって思えるんです。


そういう感覚が、今回の事件を起こした彼には、分からなかったのでしょう。
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17:20  |  life  |  TB(0)  |  CM(2)  |  EDIT  |  Top↑

Comment

正論!

まつたく、正しい意見だろうと思いました。

静岡にもねむの木学園という施設があります。
理想を支えようとする人達の努力!

頭がさがります。

施設の子供達の制作した ” 作品 ” 
近くの病院の看護婦(当時)さんに誘われて出かけました。

覚悟の無い人には、到底住めない世界に、、明るい笑顔でした。

私など、相互扶助の考えなどに至らぬまま、、ただ、ただ、責任と、意固地になっていただけ、、

理解などできるハズも無く、、カッコ付けて善人を気取っておりました。

学んだ事といえば、弱い人が楽しく生きられる社会こそが、成熟した社会なのだから、、目指すべき!

45年を経ての現実は、あまりに遠く感じられております。
ウーさん | 2016年07月31日(日) 10:38 | URL | コメント編集

ウーさん

【ねむの木学園】は、スゴイと思います。
個人で創設されたのですから、補助金や助成金は出るにしても、
なかなか軌道に乗せるまでは、運営が大変だったことでしょう。

ウーさんも、作品展を見に行かれたんですね!

そうやって、身近に感じてくださることが、
相互扶助への理解の第一歩だと私は思っています。

別に理解とかする必要もなく、肌で感じるだけで十分です。

命に優劣はなく、与えられた運命の中、みんな一生懸命に生きているんですもの。

それを他者が勝手に終わらせるというのは、あってはならないことです。

ただ、弱者にしわ寄せがいくというのは、いつの時代でも起こりうることで、
【ねむの木学園】も、その1つだと思うのですが、
理想を追い求めても、なかなか現実は厳しいというのが、
今回、このような形で証明され、虚しいというか、悔しいというか、
私自身も、気持ちが落ち込んでしまいました。

ウーさんに、この気持ちを共有していただき、感謝しております。


コメント、ありがとうございました☆
ちよこ | 2016年07月31日(日) 19:08 | URL | コメント編集

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